■短距離ロケット弾30発発射=日本海側、16日に続き-北朝鮮(時事)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014032200069
【ソウル時事】韓国軍合同参謀本部によると、北朝鮮軍は22日午前4時から同6時ごろにかけ、日本海沿岸地域から東に短距離ロケット弾30発を発射した。射程は60キロ程度と推定される。
訓練の一環であると同時に、実施中の米韓合同軍事演習「フォール・イーグル」に対抗する示威行為とみられる。韓国軍関係者によると、発射地点は江原道・元山付近で、公海上に落下。事前に航行禁止区域を公示していなかった。
北朝鮮は16日にも、旧ソ連から導入した地対地ロケット「フロッグ」とみられる25発を日本海側に発射している。関係者は「前回と似ているとみているが、もう少し把握する必要がある」と述べた。
こういうのさぁ…。いや、別に報道するなって言ってるんじゃないんですけどね。でも、我々は普段からあの国に踊らされているんだってことを分かった上で、報じるなり記事を読むなりしてほしいなとは思いますよね。
最近、ノンフィクション作家の関岡英之さんと、ご存じ田母神俊雄さんの対談本が出版されまして、これが大変面白かったんですが、その中で北朝鮮情報の出所についても指摘されておりました。該当部分をメモ的にちょっと引用しておきたいと思います。
●─アメリカの北朝鮮情報に踊らされる日本
田母神 アメリカの対日戦略の基本は、日本を軍事的に自立させないでおくことですから、アメリカだけが早期警戒衛星情報を持ち、北朝鮮のミサイル情報なども選別して自衛隊に流してくるわけです。
北朝鮮はせいぜい年に二回ぐらいしかミサイルを発射しませんが、中国やロシアは月に二回ぐらい撃っています。しかしそんな情報は一切公表されないでしょう。
これは日本側にも問題があります。中国がミサイルを発射したという情報をアメリカが外務省や防衛省に流しても、日本政府は決して動こうとしない。情報を握りつぶす。
もし「中国のミサイルに対抗するためだ」と言ったら、日本国内は大騒ぎになりますから。アメリカのミサイル防衛システムを日本に導入させるのが難しくなることを、アメリカ側もよく知っています。関岡 中国を刺激してはいけないという、お決まりの事なかれ主義をアメリカにも見透かされているわけですね。
田母神 中国がミサイル実験をやっても、日本政府は「騒がないほうがいい」とやり過ごすわけです。日本が反応しないので、アメリカも中国のミサイル情報をいちいち知らせてこなくなる。
しかし北朝鮮のミサイル情報を流すと、日本は政府もマスコミも大騒ぎするので、ミサイル防衛システムを売り込むのに都合がいい。アメリカは自国の国益に役に立つ情報しか日本に流してこないわけです。
中国のミサイル情報をまったく流さないと日本が不審に思うだろうから、アメリカもたまに流してくる。一方、北朝鮮は年に二回ぐらいしか撃たないのに、その都度流してくる。そうしないと日本の危機感が薄れますから。危機感を煽っておけば、日本はアメリカに常に依存するようになる。それがアメリカの真の狙いです。関岡 早期警戒衛星をアメリカに依存しているということは、結局そうやって情報操作されてしまうということですね。
田母神 そういうことです。北朝鮮だって、何も理由がないのに突然日本に向けてミサイルを撃ってくることなんてありませんよ、絶対に。何か理由がなければ、無駄なことをする余裕はあの国にはありません。
しかしアメリカは、北朝鮮がいつミサイルを撃ってくるかわからんぞ、だからミサイル防衛システムを増強しろと煽ってきます。
それで防衛省はなけなしの予算をミサイル防衛システムの整備に回すでしょう。すると本来持つべき攻撃力にカネが回らないという状態になる。アメリカにとっては、日本の軍事的自立を妨害しながら、自国の防衛産業も儲かるという一石二鳥の手口なのです。関岡 なるほど…。北朝鮮のミサイル危機は、アメリカに情報操作されている面もあることを念頭に置いておかないと危ないですね。日本のミサイル防衛システムの初代指揮官だった田母神先生のご指摘だけに大変重いものがあります。
p.141-3
この関岡・田母神対談はとてもわかりやすく面白いので、興味のある方はぜひ読まれるといいと思います。関岡英之さん、しばらく見ないうちにたっぷりヒゲを蓄えて、大久保利通みたいな風貌に。貫禄が出てきましたね。
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