2012年3月9日金曜日

「海賊戦隊ゴーカイジャー vs 宇宙刑事ギャバン」鑑賞記

宇宙刑事オタが観た「ゴーカイジャーvsギャバン」

あの日、僕は少年にかえった…(涙)※ネタばれ注意


映画冒頭からいきなりドルギランがガレオンをレーザーで襲撃! もうこの瞬間に全身がしびれてるわけですよ。これはギャバン最終回で魔空城とレーザー戦を繰り広げたシーンを思い起こすんですね。しかも電子星獣ドルが突然画面上に現れドルファイヤーをぶっぱなす激しさ。「うおお!」とか劇場でうなってたわけです。

レーザーZビームやバリヤーなどおなじみの技が続々登場。圧倒的な強さでゴーカイジャーを蹴散らしていく。30年ぶりですからね。このぐらい強さを見せつけてくれないと納得できないわけですよ。

 レーザーブレードが鞭のようにしなってゴーカイジャーを逮捕。この演出は完全にシャイダ―の設定を受け継いでいますね。そうなんです。レーザーブレードは曲がったり伸び縮みする武器なんですよ。こういう演出がまた心憎いんだなあ。

大葉健二さんホントに57歳なんですかね!? 放送当時と遜色ないアクション。本当にあの頃の、僕らの知ってるギャバンがスクリーンに映ってるという。もうこれは奇跡なんだ!!

光球と化したまま敵に突撃するパターンの蒸着シーンもちゃんと再現されていました。またここで興奮ですよ。しかもこのあと「ギャバンを魔空空間に引きずりこめ!!」の名ゼリフが再現されて血液が沸騰!!

マーベラスの回想シーンに登場するギャバン。おびえるマーベラス少年に向かって「男なんだろ!?」のひと言。もちろんこれは主題歌「宇宙刑事ギャバン」の歌詞ですね。「あばよ涙!よろしく勇気さ!!」をギャバンが口にした瞬間、もはや涙腺崩壊。作詞家・山川啓介の言霊は生きている!

楽屋ネタも実に楽しい。バトルフィーバーJの曙四郎と、デンジマンの青梅大五郎もしっかり登場。なんでそっくりなの?と驚くゴーカイジャーはお約束。この映画は大葉健二による大葉健二のための映画なのです!

コンバットスーツに施されたメッキの反射を防ぐ苦肉の策として始まった魔空空間も、現代CG技術によってこんなに幻想的に表現されています。惑星が手の届きそうな距離に浮かび上がるところが魔空空間らしいですね♪

魔空監獄に囚われ拷問を受けるギャバン。おお、これこそ父ボイサーがマクーに受けた苦しみそのものではないか! このとき大葉さんの脳裏には千葉真一の思い出が甦ったたことでしょう。そして拷問に屈せずアシュラーダを睨みつけるこの表情は、第42話「列よ急げ!父よ」で拷問の椅子にシーツを叩きつけたあの表情なのだ!

宇宙刑事シリーズといえば潜入捜査。魔空監獄に潜入したゴーカイジャーの緊張感あふれるスニ―キングは懐かしさを誘います。そしてルカのピッキングシーンも秀逸。そうなんです! 宇宙刑事はいつもピッキングで錠前を破って勝手に人の家に入り込んでいたんですよねー。

ギャバン第15話・第41話で展開された伝説的ノンストップアクション「魔空都市編」が30年の時間を超えて復活! 洋館から海、森へと何の前触れもなく突然戦場が切り変わっていく。DVDのチャプタータイトルも、この場面は「幻?影?魔空都市」と第15話のサブタイトルを踏襲。オタにはたまらない趣向です。

ついにレッドとギャバンブートレグが対決。激しく火花散る戦いは大いに見ごたえあり。ちなみにこの戦いでブートレグが銃を使います。シャリバンのクライムバスターとも、シャイダ―のビデオビームガンとも違う銀色のレーザー拳銃。ブートレグはレーザーZビームは使わず銃で戦うスタイル。設計思想がギャバンより合理的なんですね。

ついに脱出するギャバン。そしてギャバンを受け止めるマーベラス。かつてギャバンに救われた少年が、いま男となってギャバンを救う。マーベラスは僕らギャバンに憧れた少年たちの大きくなった姿なのだ!

2万6千年も破られたことのなかった魔空監獄からド派手に脱出! ちなみに2万6千年とは「獣星帝国マクー」誕生以来の歴史のこと。ギャバンは2万6千年祭の生贄にされかけたこともあるのだ。

そして30年ぶりに「蒸着!!」 この瞬間「チェイス!ギャバン」がBGMで流れ「ああ、あの頃と同じだ~」ともう涙が止まらない。テンションあげあげ状態のところにナレーターがとどめのひと言「宇宙刑事ギャバンがコンバットスーツを蒸着するタイムはわずか0.05秒にすぎない。それでは蒸着プロセスをもう一度見てみよう」 もう私の瞳孔は開ききって心拍が乱れています。

烈が「蒸着!!」と叫ぶ。ドルギランが動き出す「リョウカイ、コンバットスーツ、デンソウシマス」の合成音声。画面が白銀の光に包まれ、ついに宇宙刑事ギャバンが姿を現す。ああ、俺はこれを見るために今日まで生きてきたんだな、いろいろあったけど頑張ってきてよかったな、もう思い残すことはないなとか、そのほか言葉にならない思いまでが脳裏を駆け巡っていきます。

ばっちり変身完了したヒーローたちがそろい踏みしたところで、串田アキラの「宇宙刑事ギャバン」が流れる。もう完璧! 死んでもいいかもしんない。歌舞伎の白波五人男から続く日本の伝統が究極のカッコよさに昇華して、もうこれは芸術ではないか。夢ではないんだろうか。ディメンションボンバーも漏れなく炸裂。さあ、こうなると残ってる技はアレだけなんだよなー。

廃工場でギャバンと偽ギャバンの一騎打ち。もう四の五の言いません。ここはおもいっきりチャンバラを楽しみましょう。見てくれ、このギャバンの雄姿。この凛々しさ、この輝き。くそっ!ギャバンカッコよすぎる!!

レーザーブレードキター!! ちゃんとギャバンの両目が光ってるところがイイ。燃えます! 全身鳥肌です! しかも宙明先生のBGMつき。「レーザーブレードのテーマ」がデンデンデンデンデンデンデンと決着の近さを予感させる!

宇宙刑事シリーズのレーザーブレード戦を見た後に、スターウォーズのライトセーバー戦を見ると、ものすごくショボく感じませんか? 殺陣という日本文化の偉大さを一番実感できる瞬間です。そしてギャバンの突きが決まり、さあ、いよいよとどめだ!!

ギャバンダイナミック!! 決まったー!! もう快感! エクスタシーですよォォォ!! 桜庭和志が恥ずかし固めを極めても、こんなに興奮しないと思う。かっこいいですよね。いつものギャバンならこれで戦闘は終わり。しかし! これは30年ぶりの劇場版。戦いはまだ続くのだ!

巨大化したアシュラーダが魔空空間を活性化させて地球を飲み込もうと企む。見てくれ地球を! 逆回転しはじめとるぞ。これこそまさに魔空空間発生の映像。ドン・ホラーの血を継ぐアシュラーダが、地軸を操作して魔空空間というブラックホールを作り出しているのだ。スタッフのこだわりには頭が下がる。

敵が巨大化するんなら当然「電子星獣ドルーーーーー!!!」ですよねえええ。ギャバンばっちりドルの頭に乗ってます。さあ、ロボット戦スタートだぜ!

ドルの背中にゴーカイオーを乗せて突撃! ドルレーザーは初期の球形レーザーでマニア心をくすぐります。さらにドルゴーカイファイヤーも披露。コラボ技で追い詰めたら…。

「マーベラス一緒に行くぞ!」「ギャバン・マーベラス・ダイナミック!!」 これ死ぬほどカッコいいですなあ。敵を倒して一件落着。しかし2人の物語はまだ終わらないのだった。

烈が言う。「大きくなったなあ。いい男になった」 「見た目じゃない。いい男だ。うれしいよ」 いいのかな。俺たちそんな立派になってたのかな? いつの間にやらマーベラスの立場に自分を重ね合わせている。ギャバンにほめられるなんて…。と思っていたら!

再び曙四郎と青梅大五郎が登場! 3人そろったところで天から声が響く。「勇者たちよ。かつての子供たちは、まだ一度もお前たち3人が一緒に変身するところを見ていない。ここで見せてあげてはどうだ?」 おお、これは宇宙刑事スペシャル「3人の宇宙刑事ギャバン・シャリバン・シャイダ―大集合!!」であらわれた天の声ではないか!

くぅーっ! どんだけサービス精神旺盛なんだ。大きなお友達が感涙にむせぶスリーショット。宇宙刑事スペシャルの興奮と衝撃が甦ります。

ラストは夕日を受けて烈とマーベラスが向き合い別れを告げます。この夕日のシーンはあきらかに第42話「再会」の再現ですね。夕日に向かって父ボイサーへ別れを告げたギャバンが、30年後にマーベラスと夕日のなかで別れる。そしてここで宇宙刑事ファンとの30年ぶりの「再会」も終わりを告げるのです。

いやー、最初から最後まで「宇宙刑事ギャバン」にしっかり敬意を払った作品で、本当に感動しました。映画館で泣いたのは何年ぶりだったか。DVDレンタルが始まったのでスナップをたくさん撮ってみましたが、何枚写真を載せても興奮が伝わりきらない気がします。この興奮はぜひ多くの人に味わってほしいですね。まだ観てないそこのあなた、今回ばかりは絶対に観た方がイイっすよ!

1 件のコメント:

  1. こんにちは、ヴァリウスと申します。
    私もリアルタイムでギャバン、バトルフィーバー、デンジマンを見てました☆
    剣kennさんの表現を聞いてすごく熱さが伝わってきて☆『涙腺崩壊』等々wずっと見ながらニタニタしてました(笑) この回の動画すごく見たいです!
    良い記事に出会えて幸せです♪

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