2013年6月30日日曜日

ウイグル・レジスタンス

6月26日、東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)トルファン地区ピチャン県ルクチュンで大規模衝突事件が起きた。28日にはウルムチ、ホータンでも発砲事件が発生。多くの死傷者が出ている。

住民と警官隊衝突、27人死亡 中国・新疆ウイグル自治区 MSN産経

2013.6.26 21:02

 【北京=川越一】中国国営新華社通信によると、中国北西部の新疆ウイグル自治区トルファン地区ピチャン県で26日午前6時(日本時間同7時)ごろ、刃物を持った住民グループと警官隊が衝突し、警官9人、民間人8人を含む27人が死亡、少なくとも3人が負傷した。同通信はこの衝突を「暴動」と伝えている。

 地元当局者の証言では、武装グループは警察署や地元政府庁舎、建設現場を次々に襲撃。ナイフで人を刺し、警察車両に火を放ったという。警官隊は武装グループの10人を射殺し、3人の身柄を拘束した。現場から逃走した他のメンバーの行方を追っている。

 襲撃グループの総人数や素性は明らかにされていないが、衝突が起きた地域は住民の約9割がウイグル族との情報がある。同自治区では少数民族ウイグル族と漢族の民族対立が続いており、2009年7月に区都ウルムチでウイグル族による大規模暴動が発生。今年4月には、カシュガル地区マラルベシ県で、住民グループと警官らが衝突し、計21人が死亡する事件が起きている。

 4月の事件で、当局側は住民グループがテロを計画していたと主張。テロ組織対策を口実に、ウイグル族の弾圧が、さらに強まっていた可能性がある。

 英BBC(電子版)によると、同自治区内では、当局関係者がウイグル族の男女に、あごひげをそることやベールを外すよう強要するなど、伝統文化の抑圧も進んでいるもようだ。

 東トルキスタン(新疆ウイグル自治区)で起きた大規模衝突事件について、現時点で目についた情報をまとめておきます。なお、この件に関しては評論家の三浦小太郎氏が「これは暴動ではなくレジスタンスだ」と断言していますが、私も三浦氏の意見に完全に賛同します。


 ■新疆の暴動、中国国内で報道規制 米政府「情勢を注視している」 大紀元日本(6/27)

26日に27人死亡の暴動が発生。多数の死者が出ているが中国国内で事件を取り上げるメディアはない。アメリカ国務省の報道官は26日の会見で、「現地で行われているウイグル族やイスラム教徒に対する差別を深く懸念している」と述べ、情勢に関心を払っていく姿勢を示した。

 

■米国は新疆の襲撃事件で勝手な発言をするな…中国が要求 サーチナ(6/29)

中国外交部の華春瑩報道官は28日、「米国が事実を確認する前に、テロ襲撃事件について勝手に発言し、中国の民族政策と宗教政策を批判している。米国はテロ取り締まりの問題でダブルスタンダードを取らないでほしい」と強調。

 

■新疆ウイグル自治区、緊張情勢が続き事件相次ぐ 大紀元日本(6/29)

ウルムチ市や、ホータン県などの地区でも、相次ぎ市民と警察との衝突が発生。また26日の事件発生地トルファン地区ルクチュン県に入り取材を試みようとする英BBCとAFP通信の記者は現場の立ち入りを禁じられた。「世界ウイグル会議」のディルシャット氏は取材に答え、現地からの情報として暴動発生の背景を説明。当局の取り締りで一部のウイグル人は身柄拘束されて行方不明になっており、当局は家族への情報開示も拒否しているという。

 

■中国・習主席 ウイグル族抑え込みへ NHK(6/29)

習近平は事態の速やかな収拾を命じ、ウイグル族の不満を力で抑え込む構え。ホータンでは28日の夜から政府系の機関やホテルなどに電話がつながりにくい状態。ネットでは一連の事件に関する現地からの書き込みが次々と削除されており、当局が情報統制を強めている。

 

 

6月26日、新疆ウイグル自治区で暴力事件が発生。当局は事件に関する情報を全面的に封鎖。町全体に戒厳令が敷かれ、通信手段もほとんど切断。新華社の報道では、武装グループが警察官と警備員9人と一般市民8人、計17人を刃物で刺殺したほか、3人が負傷。 しかし、“ドイチェ・ヴェレ”は“世界ウイグル会議”報道官の話を引用し、死者の中に一般市民はいないと報道。

中国当局は翌日の夜に事件の情報を発表したものの、事件の原因については明かさず。中国外務省は28日の定例記者会見では事件を“暴力テロによる襲撃だ”と非難。BBCとAFPの記者の目撃情報によると、新疆の至る所に武装警察が配置され、許可なしでは検問所を通ることができない。また、地元住民には事件について公に討論しないよう警告が出されている。中国政府系メディアは事件が発生した原因や動機などの詳細についてはいっさい言及せず。


  世界ウイグル会議のラビア・カーディル総裁は現在日本を訪問中です。今年の講演会は残念ながら都合がつかず、私は参加できませんでしたが、昨年の『世界ウイグル会議応援シンポジウム』でカーディル総裁のお話しをうかがい、ウイグル人の苦衷は決してウイグル人だけの問題ではないと銘記しています。

 冒頭の動画でもカーディル総裁はウイグル人の置かれた苦境を切々と訴え、中共の非人道性を厳しく非難していますが、直に謦咳に接するとそのお姿には鬼気迫るものがあります。正真正銘、命をかけて世界に訴えるウイグルの人々に連帯できないようでは、我々は金輪際、人道も正義も口にする資格はないのではありませんか。

0 件のコメント:

コメントを投稿